神奈川県川崎市は、東京都に隣接する人口約155万人の政令指定都市です。高齢化率は全国平均より低いものの、高齢者人口は32万人を超え、在宅医療・介護の需要は年々拡大しています。
その中でも訪問看護は、医療と介護を支える重要なインフラとして、多くの利用者から必要とされているサービスです。
本記事では、川崎市の訪問看護市場について、
- 川崎市の特徴
- 訪問看護ステーション数
- 要介護者の状況
- 北部・南部エリアの違い
- 交通事情
- 夏場の熱中症対策
- 看護師・療法士の給与相場
まで、訪問看護事業を検討している方や転職を考えている看護師・療法士の方向けに詳しく解説します。
川崎市は訪問看護需要が高い都市
川崎市の人口は約155万人。
東京都と横浜市に挟まれた立地でありながら、住宅地が非常に多く、高齢者が住み続ける地域としても発展しています。
特徴としては
- 高齢者人口 約32万人
- 要介護認定者 約6万6千人
- 75歳以上人口 約18万人
となっており、高齢化率こそ全国平均より低いものの、絶対数では非常に大きな在宅医療マーケットとなっています。
つまり、
「まだ若い都市だから訪問看護需要が少ない」
というわけではなく、
都市型の在宅医療市場として今後も需要拡大が期待される地域です。
川崎市には約150以上の訪問看護ステーションがある
川崎市内には2025年時点で
訪問看護ステーション156事業所
があります。
近年も毎年増加傾向にあり、在宅医療ニーズの拡大とともに競争も活発になっています。
代表的な訪問看護ステーションとして、
- 川崎大師訪問看護ステーション
- さいわい訪問看護ステーション
- かわさき訪問看護ステーション
- ソフィアメディ訪問看護ステーション武蔵小杉
- 宮前平訪問看護ステーション
- たまふれあい訪問看護ステーション
- セントケア訪問看護ステーションあさお
- まるっとけあ訪問看護ステーション
などが地域医療を支えています。
24時間対応、看取り、小児、精神科訪問看護、訪問リハビリなど、多様なサービスを提供している事業所も多くあります。
最も多い利用者は要介護1・2
川崎市では要介護認定者約66,000人のうち、
最も多いのは
- 要介護1
- 要介護2
となっています。
つまり訪問看護は、
- 終末期
- 医療依存度の高い利用者
だけではなく、
- 慢性疾患
- 認知症
- フレイル予防
- リハビリ
- 服薬管理
など、比較的軽度な利用者への支援が非常に重要となっています。
地域包括ケアシステムを支える役割として、今後さらに需要が高まることが予想されます。
北部と南部では訪問看護の特徴が異なる
川崎市は大きく
北部エリア
- 麻生区
- 多摩区
- 宮前区
- 高津区
で構成されています。
特徴は
- 坂道が多い
- 戸建住宅が多い
- 車移動が便利
- 高齢化率がやや高い
という点です。
訪問時間そのものよりも
移動時間
が経営効率に大きく影響します。
南部エリア
- 川崎区
- 幸区
- 中原区
になります。
こちらは
- 平坦
- 鉄道網が充実
- 人口密度が高い
- マンションが多い
という特徴があります。
訪問件数を増やしやすい一方、
- 駐車場不足
- 交通渋滞
- 集合住宅での移動
など、都市部ならではの課題があります。
つまり、
同じ1日6件訪問でも、
北部と南部では移動効率が大きく異なるため、訪問スケジュールの最適化が非常に重要です。
川崎市の訪問看護で使われる交通手段
川崎市ではエリアによって交通手段も異なります。
北部
- 軽自動車
- 普通自動車
が主流となります。
南部
- 電動自転車
- 公共交通機関
- 徒歩
が効率的なケースも多くあります。
最近では、
エリアごとに交通手段を使い分けることで、
訪問件数を増やしながらスタッフ負担を軽減する運営も増えています。
夏場は熱中症対策が重要
川崎市では夏季に熱中症警戒アラートが発表される日も多く、高齢者だけでなく訪問スタッフ自身の熱中症対策も重要です。
訪問看護ステーションでは、
- こまめな水分補給
- 経口補水液の携帯
- 冷却グッズの活用
- 午前中中心の訪問スケジュール
- WBGT(暑さ指数)の確認
などを行い、安全な訪問体制を整えることが求められています。
利用者宅では、
- エアコン使用状況
- 室温
- 水分摂取量
- 尿量
- 食欲
なども重要な観察項目になります。
川崎市の看護師・療法士の給与相場
調査では、
看護師
平均年収 約415万円
訪問看護では
月給30万円以上の求人も多数あります。
理学療法士・作業療法士
平均年収 約410〜420万円
訪問リハビリでは
月給31〜45万円程度の求人も見られます。
オンコール手当や訪問件数手当、インセンティブ制度を導入している事業所も多く、経験者ほど高い待遇を実現しやすい地域といえるでしょう。
まとめ|川崎市は訪問看護事業の成長が期待できる地域
川崎市は、高齢化率だけを見ると全国平均より若い都市ですが、高齢者人口・要介護認定者数ともに非常に多く、訪問看護需要が高い地域です。
また、北部と南部で地形や交通環境が大きく異なるため、エリア特性に応じた訪問ルートや交通手段の最適化が、経営効率やスタッフの働きやすさに直結します。
さらに、訪問看護ステーションは150か所以上と供給も増えていますが、看護師や療法士の採用需要は依然として高く、経験者には比較的高水準の給与や柔軟な働き方を提示する事業所も少なくありません。
これから川崎市で訪問看護ステーションへの就職・転職を考えている方はもちろん、開業や経営を検討している方にとっても、川崎市は今後も大きな成長が期待できる有望なエリアといえるでしょう。